乾漆でアクセサリー
たまには真面目に漆のお話。
漆器には土台を木で作ったものと、乾漆といって麻布で作ったものと2種類あります。(おおまかにいえば)
私は、器類は木地メイン、アクセサリー類は乾漆メインと両方やってきました。
たいてい木地は木地師さんに轆轤でひいてもらうのですが、型を自分で作って自由な形のものが作れる乾漆の方が性に合っていると思い、最近は器類も乾漆で作ることが多くなりました。
乾漆の作品は薄くて軽くて丈夫。お客さまも持った時の軽さに驚かれます。
そしてベースは麻布だというと、さらに驚かれます。
とはいえ、乾漆は仏像などを作るときに用いられた技法なので、その歴史は古いのです。
(有名な興福寺の阿修羅像も木芯乾漆です)
最近作っているアクセサリーの工程を写真に撮ってみました。
漆器には土台を木で作ったものと、乾漆といって麻布で作ったものと2種類あります。(おおまかにいえば)
私は、器類は木地メイン、アクセサリー類は乾漆メインと両方やってきました。
たいてい木地は木地師さんに轆轤でひいてもらうのですが、型を自分で作って自由な形のものが作れる乾漆の方が性に合っていると思い、最近は器類も乾漆で作ることが多くなりました。
乾漆の作品は薄くて軽くて丈夫。お客さまも持った時の軽さに驚かれます。
そしてベースは麻布だというと、さらに驚かれます。
とはいえ、乾漆は仏像などを作るときに用いられた技法なので、その歴史は古いのです。
(有名な興福寺の阿修羅像も木芯乾漆です)
最近作っているアクセサリーの工程を写真に撮ってみました。
まずスタイロフォームを削って型を作る。
上新粉から作った糊で和紙を張る。
京都の古書店で1冊100円で買った古い書物を裂いて貼っています。
型の大きさに合わせて麻布を切る
小さいアクセサリーなので目の細かい麻布で。
上新粉の糊と生漆を合わせた糊漆をへらで塗って・・・
麻布を貼っていきます。
空気が入り込まないようにきっちり貼ります。
湿度70~80%の状態で数日乾かした後はみ出た部分をカッターでそぎ落とす。
裏面にも麻布を貼る。
{麻布を貼る→乾かす→布目を漆下地で埋める}×3回繰り返す。
器などの場合は5~6回繰り返す。麻布5~6枚で3~4mmの厚みになるでしょうか。
その後は下地(荒)×2、下地(中)×2、下地(細)×2を塗って
徐々に肌合いを滑らかにしていきます。(下地は糊漆に地の粉やとの粉を混ぜたもの)
表塗って一日乾燥、裏やって一日乾燥・・・という具合に毎日ちょっとずつ進めていきます。
漆を塗るのは最後の最後。このアクセサリーは型を抜きませんが、器などの場合は型を抜いて
内側も下地をしていかなければなりません。ひとつひとつ手作業なので手間がかかりますが、この作業が好きなんです~。
この後の塗り、加飾はまたの機会に紹介します。